東根市大森山の磨崖仏


2024/09/29(日)

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昔から東根の大森工業団地に『磨崖仏』とかいう史跡があることは知っていましたが、行ってみてもだだっ広い工業団地が広がっているばかりで、そのような歴史的文化遺産を発見することが出来ないでいました この日は、大森工業団地の東北のはずれ、山際の道路を走っていたら、由緒のありそうな石塔を発見し、戻ってから調査したところタイパラ地蔵という五輪塔で、写真を良く見ると説明の薀蓄がちょっと読めます 画像の明るさとコントラストをいろいろいじると多少読めるようですので、すごく苦労すると解読可能かもしれません
 
東根の各地にタイパラ地蔵と呼ばれる大きな五輪塔があり、現在、市内7ヶ所に分布しているそうですが、カメラマンは見たことがありませんし、これ以外の写真はWebに発見できません
タイパラ地のすぐ脇の山に入る道路に進んでみたら『磨崖仏』の案内標識を発見し、すぐに見つけることが出来ました 今まで想像していたものは、もっと小ぶりのものでしたので、その大きさに、ちょっと驚きましたし、赤の鳥居の派手さにもビックリしました 『磨崖仏』について、なんの知識もないので、東根市のサイトから引用して載せます。以下、引用 大森山の磨崖仏 大森山の南山麓に、ホイト(乞食)穴と称する洞窟あり、その東側に巨大な岩が立っている。その大岩の南面に磨崖仏が彫られ、そのほか小規模な磨崖仏がホイト穴の上部にも見られる。
磨崖仏の彫られている大岩は、高さやく5m、幅約6,5m、厚さ約3,5m余りある。この南面に幅約5,4m、高さ約1,4m、奥行き60?90cmの岩室を作り、4体の仏像が蓮台座に舟後光に線彫りされ、 左端には、もう一体が彫れるだけの余地が残されており、明らかに未完成と見られる。おそらく、5体の石仏を彫ろうとして、全体を区割りし、4体の石仏を彫ったところで、何らかの事情により、中途で断念してしまってと思われる。 大岩に彫られた磨崖仏は、五智如来と伝えられ、仏像の線彫りに、わずかであるが、朱色の色彩が施された形跡が見られ、完成した当時は、朱泥等による極彩色に色あざやかな仏像が浮かびあがり、盛大に開眼法要が営まれたことであろう。 正面向かって右から、大日如来、阿悶如来、宝生如来、無量寿如来、が線彫りされ、最後に不空成就如来が線彫りされる予定だったと考えられる。
作成年代は、鎌倉時代末期と伝えられるが、市内、野田地区の大森山常福寺々伝によれば、加賀の国、前田侯の家臣で前田新蔵と、その弟二人がいたが、故あって出羽の国に落ち延びて、 大森山の山麓に一時、足を止め、しばらく居住し、供養のため大森山の南麓に「五智如来の像」を刻せり。と、伝えられている。 いずれにしても、この地方に磨崖仏は少なく、山寺と、この大森山だけであり、きわめて貴重な石造物と言えよう。 昭和62年4月1日東根市指定有形文化財。 以上、引用終了
たまに登場する顔なしモデル と思いましたが山道にちょいと入ると、このような石切り場のような岩壁があり「ん!これがそうなのか?」とも思いました。しかし、さらに歩をちょっと進めると朱色がめに飛び込んできます
休憩所もあります 大森山にちょいと入らないと、この案内板をみることはできません
周りは、このような工場が立ち並ぶ工業地帯なので、鎌倉時代の『磨崖仏』とはマッチングしないので、おもしろいコントラストでした